非道な手段(フェイク動画)を使って、潰してきたのは景山澪奈(上白石萌歌)だけではなく、相楽文香(土村芳)も大学との黒い関係を知られた後、武智はベルムスに文香の社会的信用を失墜させる様なフェイク動画を作成させ、それが元で退職へと追い込んでいた。
無実だと言い張る武智に、他の教師が答えているインタビュー画像を見せ、武智の社会的地位は失墜したんだからと自白するよう促す。
3月8日。教室へ現れた3年A組担任の柊一颯(菅田将暉)に、生徒たちから澪奈を死に追い込んだ犯人が判明したんだから、もう俺たちここにいる意味ないのではないか?という質問が飛んだ。しかし、柊は確かにフェイク動画の作成をベルムスに依頼したのは武智だが、それで全てではなく、真実は明日には分かると告げる。
それまでの間、もう少し付き合ってもらうと言い、柊は生徒たちに自習をするよう言いつけ、没収していた携帯やカバンを返却。
ただし、みんなが柊に協力している事だけは自分達のためにも伏せておけと言う。
大事なことを決断する時は、“ぐっと踏みとどまり、クルッと頭を回転させ、パッと閃く”と意味深なことを告げるのだった。
『さ、第2部クライマックスだ。Let's think!』
相良文香の自宅を訪れた瀬ヶ山署生活安全課の郡司真人(椎名桔平)。『あなたと武智の関係を教えてくれますか?』そう郡司から尋ねられ、文香は話し始めた。
以前から知っていたが決定的だったのは3年前、文香のクラスに在籍していた野球部のエースを、自分が懇意にしている大学へ推薦したいと武智から申し入れられた文香。生徒がプロを志望していたため、文香は断ったが、武智はなんとかしてほしいと金を渡してきた。
文香は断ったが、その後も武智がしつこかったため、興信所に武智のことを調べさせたのだという。すると、浮かび上がってきたのは、武智と意外な人物との関係だった。
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その頃、3年A組の生徒は普段と変わりない状況に戻りつつあった。
ただ1つ違うのは家に帰れないと言うことのみだった。そんな中、諏訪唯月(今田美桜)はベルムズのリーダーの喜志正臣に電話していた。留守電メッセージに、諏訪は『あのさ、全部私のせいだから。正臣が捕まったのは、全部私のせい』と言い、景山の動画撮影を自分に頼まなかったのは、喜志の優しさだったと考えていることを告白。『今までありがとう、さよなら』と電話を切る。
取調室で諏訪からの留守電メッセージを聞いた喜志は、自供を始めた。景山のフェイク動画作成を依頼したのは、武智で間違いない。しかし、その背後にいるのは、ある人物。その人物こそが、ベルムズを仕切っている人物だと喜志は告白するのだった。
撮影所の社長室の文香の父の相楽孝彦(矢島健一)のもとに、社員の田中が入ってきた。田中は柊とも一緒に特撮に出演していた俳優だ。今回、撮影所の社員の中にも孝彦に協力している者が数名いるらしい。『文香ちゃんのことですか?』と尋ねる田中に、孝彦は『違うとは言わない。だが問題はもっと根が深い。』と言うのだった。
クラスの中が和気藹々としている中、堀部瑠奈(森七菜)は引き続き、武智と景山が最後に会った現場の防犯カメラの映像の解析を続けていた。キーボードを叩いていた堀部は手を止め、『え!?嘘!嘘でしょ?』とつぶやいた。
美術準備室で柊が病の痛みに耐えていると、田中から電話がかかってきた。『なんで社長を巻き込んだ?自分のやっている事は正義と言えるのか?』柊は孝彦を巻き込んだことは真意ではなかったものの、『これが俺の切り開いた道なんです』と田中に答える。

『相楽文香さんを知ってるか?』取調室の武智の前に、郡司が座った。郡司はスマホを差し出し、かつて武智がベルムズに依頼した、文香のフェイク動画を再生する。そこには、生徒らしき人物とホテルへ入る文香の姿が映し出されている。これも、ベルムズが作ったフェイク動画だった。
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動画を見て狼狽える武智に、『牧原丈一郎、元文部文化大臣。やつとグルだったんだろう?』と迫る郡司。興信所に調べさせた結果、武智と牧原の黒い関係が明らかになったこと、自分のバックには牧原とベルムズがいるのだから楯突けばどうなるかわからないぞと武智に脅されたことを、文香は郡司に語っていた。
そこへ、喜志がすべてを吐いたと捜査員が知らせにやってきた。景山を殺したのもお前だろうと郡司から迫られ、武智は『あの動画にいるのは、僕じゃない!!』と叫ぶのだった。
西崎颯真(今井悠貴)の回想。景山のドーピング疑惑が浮上した時、西崎もまた、懲らしめようと面白半分に動画拡散に加担した1人だった。しかし、その直後、堀部が解析した結果、景山のドーピング疑惑動画がフェイク動画だったことを西崎は知ってしまう。しかし、西崎も堀部も、その動画が嘘だということを誰にも話さず、彼女を助けようとはしなかった。
再び、現在。堀部が解析した動画を西崎に見せ、2人がびっくりしている所に後ろから見ていた不破航大(飛田光里)がそのことをクラスに告げた。『あの動画の犯人、武智じゃねえんだよ!』あの動画もフェイク動画だったらしい。動画に写っていたのは、武智ではなく、柊だったのだ。そこへ『ああ、遅かったか。』と言いながら柊が入ってきて、生徒全員から詰め寄られる。『先生が景山を殺したのかよ!?』『答えろ!!』

すると、柊はそれはその映像を見たお前たちが決めろとだけ言い、教室を出て行った。
直後、柊のもとに電話がかかってきた。耳をすませると、捜査一課理事官の五十嵐徹(大友康平)と郡司が話している様子が聞こえてくる。
郡司は文香の戸籍謄本を取り寄せたと切り出し、文香が五十嵐の娘だったことがわかったと語る。『牧原丈一郎ですか?』と黒幕の存在を確かめようとする郡司に、五十嵐は柊との協力関係を認めるが、自分たちが戦っているのはもっと大きな敵だと答えた。
すると、そこへ多くの刑事たちが入ってきた。郡司の部下である宮城遼一(細田善彦)が、五十嵐と柊の関係を上層部に告げたことから、五十嵐は捜査から降ろされ、しかるべき処置を受けることになったようだ。五十嵐は郡司に『何が真実か、自分の目で確かめろ』と告げると、捜査員らに連行されて行った。
何故宮城が上層部に告発したのか問う郡司に、『郡司さんがいけないんですよ、あなたは猶予を与えた。そんなのおかしいでしょ!』と答える。
『おかしい事だらけなんだよこの世の中は、だからこそ柊のやってる事が是か非か確かめなきゃいけねえんだ!』と郡司は言いながら部屋を出て行った。
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3年A組では、柊に景山を自殺に見せかけ殺した犯人の可能性が浮上したことから、みんなの心が揺れていた。この動画をマインドボイス上にアップし、柊の罪を公表しようと西崎が言い始めた。柊のことを信じている数名の生徒が反対し、クラスは言い合いとなる。
その模様を美術準備室で見守る柊と茅野。
『この動画アップされたらどうするんですか?』と聞く茅野に、『逃げようかな?』と冗談混じりに言う柊。
もうすぐ柊の授業が終わる事は事実だと茅野に話す。
すると逢沢博己(萩原利久)が『この動画おかしい!』と声を上げた。景山が自殺した当日、学校に持ってきていたのは学校のバッグ。しかし、防犯カメラの映像の景山は水泳バッグを持っていた。景山本人ではない可能性が高まる。
また、現場の近くにある店に確認した結果、現場のその場所に防犯カメラはないことがわかった。この動画は柊が、武智が犯人だという証拠を持っていなかったことから、武智を追い詰めるために作った動画なのか?だとしたら、ますます公表すべきだと西崎は言い、パソコンを操作し始めた。
そんな西崎を、堀部がタックルして止める。『グッ、クル、パ!』堀部はそう言い、柊の言葉を思い出し、行動に移す前に、踏みとどまり、どうなるかを真剣に考えようと言い始めた。西崎が今回動こうとしている背景に、かつて景山のフェイク動画を見て見ぬ振りをした後悔があることを、同じ見て見ぬ振りをした堀部は知っていた。あの後悔があるからこそ、もっと良く考えるべきだと堀部は語る。
その様子を監視カメラで見ていた柊は、『届いてたんだなぁ、想像力を働かせ、どう動くべきか考える。俺の伝えたかったことが、ちゃんと届いているんだな。』と涙した。

すると、そこへ侵入者を知らせる警報が鳴った。本当の事を柊自身に問えば良いと言う意見が出て、美術準備室にみんな全員が入ってくるとそこには茅野一人で柊はいなかった。
先生はどこ?と言う問いに、茅野はモニターを見せる。侵入してきたのは郡司。郡司のもとに、柊が駆けつけ、2人は対峙する。郡司は骨の髄まで刑事だった五十嵐がなぜ犯罪の片棒を担ぐような真似をしたのか、その理由が知りたいと柊に迫る。
郡司のみならず、SITまでもが突入を始めた。美術準備室で様子を見守っていた茅野さくら(永野芽郁)が、『先生、警察が突入してきました!』と告げ、柊は『あなたならわかるはずだ!悪意に満ちたナイフで、汚れなき弱者を傷つけられたあなたなら!』と叫び、郡司に拳銃を突きつける。郡司も柊に拳銃を突きつけ、2人はもみあいとなる。
その様子を美術準備室で見守る生徒たち。『やめてよかった。あんなになるまで戦ってる先生の思い、知ってからじゃないと、俺きっと後悔してた。』西崎が涙を流す。『先生!』『先生!!』生徒たちが柊の名を呼び、あるものは助けに行こうとする。
しかし、病に蝕まれた柊はもうボロボロで、郡司から打ちのめされ、とうとう郡司から手錠をかけられてしまいそうになったその時、郡司を突き飛ばし柊のピンチを救いに来た者がいた。その姿を見て、『嘘だろ?』と驚く郡司。それは、正義のヒーロー、“ガルム・フェニックス”の姿だった。

第8話ここまで。
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